<操作1>
熱回路網モデル構造作成
熱回路網の節点を配置し,一般化熱コンダクタンスでこれらをつなげていきます。 下に断面図等を透かしながら行えば分かり易く行うことができます。
<操作2>
熱回路網モデルパラメータ入力
熱回路網のモデルの構造ができたら,熱容量や一般化熱コンダクタンス等の内部パラメータを定義していきます。これらが未定義の節点や一般化熱コンダクタンスは青色ですが,定義されれば黒に変わります。
<操作3>
換気回路網モデル構造作成
換気回路網のゾーンとこれらをつなぐ流路を配置します。ゾーンはダクトの分岐点や熱交換器の流れ方向分割部分にも作成します。
<操作4>
換気回路網モデルパラメータ入力
換気回路網の構造ができたら,ゾーン容積やゾーンの底面の高さ,さらに流路の圧力損失係数や指数あるいは断面積等を定義します。
<操作5>
熱と換気の対応情報定義
熱回路網の節点と対応する換気回路網のゾーンを,左右の両モデルを見ながらクリックして対応付けを行います。 両者のモデルを透かして重ねて見る画面を使って,これを行うこともできます。
<操作6>
モード変化チャート表定義
エアダンパの開閉による流れ経路の変化,窓の開閉や,水の流れ方の変化等,モデルの構造的あるいはパラメータ的な変化をモード変化と呼びます。 モード変化をスケジュールや状態フィードバック制御で行うことができます。このためにまずモード変化チャート表を定義します。 そして各モードのモデルを基本モデルを修正することによって作ります。
<操作7>
制御則の実施スケジュール定義
モード変化の制御則を定義する場合には,その制御則を一日の中でどの様なスケジュールで有効にするかの定義も必要です。
<操作8>
フィードバック制御則の定義
モードの制御則が状態フィードバック制御の場合には,何を感知して,どの様な条件の場合分けと計算で,モード番号を操作するかの一連の手続きを定義します。
<操作9>
人為的な与条件の定義
室内発熱などの一日における変化のデータを定義したら,それをグラフで確認することもできます。
<操作10>
有限要素法による伝熱部品作成
壁などの部分的な伝熱モデルは1次元あるいは2次元有限要素法で作ることもできます。 こうした部分は部品としてライブラリィに登録しておいて全体モデル構成において利用することができます。 また濃縮と呼ぶ機能で,節点数を節約して経済的なモデルにすることもできます。
<操作11>
温冷感指標の計算定義
任意の場所に温冷感指標PMVを計算するポイントを配置することができます。 この評価に必要な各種の物理量を計算モデルから引用するための定義を行います。
<操作12>
温度分布等の計算結果表示
計算モデルができたらシミュレーションを行い,計算結果を表示することができます。 計算結果は各種の状態値の空間分布表示と時間変化表示に大別されます。 空間分布表示では描いたモデル図に状態値が出されます。
<操作13>
温度や熱負荷等の時間変化表示
状態値の時間変化はグラフで表示されます。 温度表示しようとする節点や,発熱量の表示をしようとする節点をクリックして指定します。
<操作14>
風量や室内圧分布等の計算結果表示
換気回路網の計算結果も空間分布表示と時間変化表示に大別され,風量は流路の近くに, 圧力差は差圧計のそばに,気流通過率や室内圧などはゾーンの中に表示されます。
<操作15>
風量や差圧等の時間変化表示
換気回路網の風量も室内圧も差圧も温度変化や風向風速変化に伴って微妙に変化します。 こうした計算結果の時間変化をグラフで表示することができます。 さらに任意のグラフ表示をしたい場合や,追加的な数値処理や分析をするためにCSVで計算結果をファイル出力することもできます。
以上,計算手順操作の一例